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降雨、日照不足下における農作物等の管理対策

気象庁によると、8月上旬から平年より日照りが不足していることに加えて、今後の降雨と日照不足が予想されますので、下記の内容を参考に適切な栽培管理を行ってください。

 1 水稲

降雨、日照不足によりいもち病(穂いもち)の発生や収穫作業の遅れが心配されます。ほ場をよく観察するほか、ほ場内雨水の排水徹底、気象予報を基にした収穫作業の計画と実施、計画的な乾燥・調製の実施により品質低下を防止してください。

(1) いもち病(穂いもち)

(1)   いもち病菌がイネの穂に侵入しやすいのは、出穂直後から出穂後14日くらいまでです。この期間に降雨が続く場合は、発生に注意してください

(「出穂」は、ほ場全体の40~50%の穂が出揃った時期をいいます。)

(2)   穂いもち病を対象とした液剤の散布適期は、穂ばらみ末期~穂揃期です。葉いもち病が多発し、上位葉に病斑が進展している水田では、防除を徹底してください。

(2) 収穫、乾燥・調整

(1)   降雨が続くと籾は、成熟期を迎えても水分含量が高く、整粒であっても軟弱になっているため、収穫時に損傷粒の発生がないように、こき胴の回転数を遅くして下さい。

(2)   刈り取った籾を長時間放置すると、変質の原因になるので、刈取り後は速やかに(4時間以内に)乾燥機に張り込み、できるだけ早く送風を始めてください。

(3)   乾燥作業は通風乾燥から始め、徐々に加温し殻温が40℃以下で乾燥作業を実施します。特に、急激な乾燥は胴割れの原因となるなど、品質や食味低下の危険性が高まるので行わないでください。

(4)   収穫時の籾水分は25%以下が望ましいが、これを超えるような高水分籾を収穫した場合、一粒ごとの水分のバラツキが非常に大きいため、連続した乾燥を行うと胴割れの発生につながります。そのため、籾水分が18%程度まで乾燥した時点で、一時中断し、半日程度貯留した後に仕上げ乾燥する「二段乾燥」を行いましょう。この場合、水分の戻りはほとんどないので、乾燥が進みすぎないよう、注意してください。

【過乾燥に注意】

過乾燥米は、食味の低下、胴割れ米の増加を招き商品価値を下げるばかりでなく、燃料代や電力代などの経済的損失も多くなります。

過乾燥米は米粒が硬いため、搗精時には搗精むらの発生、白度の低下や砕米の発生も増加します。炊飯時に精米を浸潰すると玄米水分が低いほど表面亀裂が多く発生し、その結果、過乾燥米は砕米率が低くても、炊飯時に澱粉の溶出が多くなり、食味が低下します。

胴割れ米になると砕米が多くなり搗精歩留まりが低下するとともに、炊飯時に澱粉の溶出が多くなり、べたついた食感となり食味が低下します。

湿害を回避するために、ほ場の暗渠、明渠、排水溝、排水路等を点検し、ほ場内に滞水がある場合は、速やかな排水に努めましょう。特に、水田の場合で多雨後、株元に浸水している場合は、畦畔を切るなどして、ただちに排水に努めてください。

 2 野菜

降雨、日照不足により、品目や生育ステージにもよりますが、(1)土壌水分過多によって根の機能が低下し、草勢の低下や立枯れを起こす、(2)日照が不足して光合成が十分行われなくなり、草勢の低下、生育の遅延をきたす、(3)高湿度や草勢の低下により灰色かび病やべと病、疫病、さび病等病害の発生が増える等の影響が懸念されます。

(1) 野菜全般

(1)   ほ場周囲に明渠を掘るなど、ほ場の排水に努めてください。

(2)   茎葉が軟弱徒長しやすいことから、施肥は控えめとし、灌水も天候を見ながら加減して過湿を避けてください。

(3)   着果過多を避け、可能な場合は早めに収穫して、株への負担を軽減しましょう。また、根も活力が低下しているので、雨の合間をぬって葉面散布を行いましょう。

(4)   野菜の苗床では、苗の間隔を十分にとりましょう。

(5)   軟弱な生育をしているときに、急に晴れると激しい萎れを起こすことがあるので、遮光を行いながら馴化させましょう。

(6)   病害虫の発生が多くなるので、適宜下葉かきを励行し、予防及び発生初期の防除を行いましょう。

(7)   連続した降雨が予想されている場合は、雨の合間をぬって防除を実施してください。

(8)   薬剤散布を行う際、軟弱な生育をしている場合は薬害を生じやすいので、登録の範囲内で散布濃度を低めにする等の配慮を行ってください。

(2) 施設野菜

(1)   施設内で湿度の高い空気が滞留しないよう、換気に努め、可能な場合は循環扇も利用しましょう。

(2)   出来る限り被覆資材(天井やカーテン)は新しいものを利用し、日照不足にならないようにしましょう。外張りに遮光塗布剤が残っているときは、専用の洗浄剤等で洗い落とし、採光を図ります。

(3) 露地野菜

(1)   肥料の流亡が多い場合は追肥を行うが、過剰になると軟弱な生育となるので、少量を分施してください。また土壌水分が多いうちに作業すると、土を固めてしまったり、茎葉や根を傷つけ、病害の発生を助長する場合があります。水がはけた後に行いましょう。

(2)   茎葉に泥が付着したものは、葉面散布や防除時に洗い落としましょう。

(3)   除草剤の種類によっては、土壌水分過多や降雨による影響を生じることがあるので、使用条件を確認してから適正な処理を行いましょう。

(4)   ミズナ、チンゲンサイ等の軟弱野菜類は、収穫時に水分過多にならないよう潅水は控えてください。

(5)   ダイコン、ニンジン等直播したものは、早めに間引きを行いましょう。

3 果樹

(1) 曇雨天が続く場合、病害の発生に注意を払い、病害虫参考防除例に準じて、雨の合間を縫って確実に防除を行ってください。また、病害虫発生予察情報を参考に病害虫の発生、被害防止に努めましょう。薬剤散布を行う際、軟弱な生育をしている場合は薬害を生じやすいので、登録の範囲内で散布濃度を低めにする等の配慮をしてください。

(2) 多雨により潅水した場合には、速やかに溝掘りして園外へ排水しましょう。

 

4 花き

日照時間が不足すると、品目や生育ステージにもよるが、(1)軟弱徒長による生育不良、品質の低下、(2)灰色かび病やべと病、さび病等病害の発生、(3)花芽分化・開花への影響等が懸念されます。また、降雨が多い場合は湿害や病害発生により生育、品質への影響が懸念されます。

(1) 花き全般

(1)   茎葉が軟弱徒長になりやすいことから、施肥量に留意するとともに(多肥は控える)、灌水も控えめとしてください。

(2)   日長により花芽分化や開花に影響が大きい品目では、花芽文化の状況を確認して品目・品種に合わせた日長管理を行ってください。

(3)   病害虫の発生が多くなるので、発生状況を観察し防除を徹底してください。連続した降雨が予想される場合は、雨の合間を縫って防除を実施してください。

(4)   薬剤散布を行う際、軟弱な生育をしている場合は薬害を生じやすいので、登録の範囲内で散布濃度を低めにする等の配慮をしてください。

(5)   鉢物や苗物では、鉢間隔を十分とって受光条件をよくして軟弱徒長を防いでください。

(2) 施設花き

(1)   できる限り被覆資材(天井やカーテン)は新しいものを利用し、日照不足にならないようにしてください。

(2)   長雨が続く場合、施設内への雨水流入や地下水位の上昇を防ぐため、周囲に暗渠や明渠を設け、排水対策を行ってください。

(3)   多湿条件になると病害が多発するため、ハウス内が過湿にならないように、換気を十分に行い(可能な場合は循環扇の利用)、防除を徹底してください。

(4)   曇雨天が続いた後に強い日差しがあると、葉焼けやしおれが発生する恐れがあるので遮光を行うなど天候の変化に留意して光量を調節してください。

(3) 露地花き

(1)   降雨が続くときは、排水対策としてほ場周囲に暗渠、明渠を設置し、ほ場内に雨水が停滞したり冠水しないように注意してください。地下水位が高いほ場や排水性が悪いほ場では、高畦栽培が効果的です。

(2)   湿害により、根の活性が低下すると、生育・品質に影響が出るので、状況に合わせて葉面散布を実施し、生育・樹勢の回復を図ってください。

 

5 畜産

(1) 畜舎での飼養管理

(1)   畜舎内の風通しを確保して、滞留している空気を入れ替えてください。

(2)   畜舎消毒を実施する場合には、日常の清掃作業終了後に実施すると効果的です。

(3)   生乳処理室などに雨風が吹き込んだ場合は、器具機材の消毒を速やかに行いましょう。

(4)   畜舎が浸水した場合は、すみやかに排水対策を講じ、舎内の乾燥に努めてくさい。排水が完了したら、畜舎に消毒剤や石灰の散布及び塗布を行いましょう。

(5)   乳牛の場合、高温多湿で汚れた敷料の飼養環境下では細菌の増殖には好条件となり、乳房炎を誘発し、生乳中の体細胞数の増加につながります。そのためこまめな除ふん作業の実施及び清潔な敷料の確保に努め、乾いた牛床及び清潔な牛体の維持に心掛けましょう。

(6)   飼槽に残ったエサやこびりついたエサはこまめに取り除いて清掃し、清潔に保ちましょう。

(2) 高温多湿下の飼料保管

(1)   飼料保管庫及び飼料タンク内の清掃・乾燥を十分行い、カビ発生等により飼料の変敗に注意しましょう。カビが発生した飼料は給与しないでください。

(2)   多湿条件では飼料タンク内が結露しやすくエサがこびりつきやすいので、夏季は通常よりも少量を補充し、必要以上に長期間タンクで保存しないようにしましょう。

(3)   紙袋飼料は、日陰で風通しが良く乾燥したところで、スノコを置いて保管し、早めに使いましょう。

(3) 飼料作物栽培

ほ場に滞水している場合は、速やかに排水を図りましょう。

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは農政課 農村整備Gです。

〒311-0192 茨城県那珂市福田1819-5

電話番号:029-298-1111(内線234・237・238)

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